マルシンのベレッタM92F プラ製 非発火モデルガン(インサートあり)です(※写真の取説は付属しますが、ダミーカートは付属しません。)。この銃は、約30年前にマルシン創立35周年を記念して、実銃から緻密に採寸し、そのメカを可能な限りリアルに再現するため非発火モデルとして造られたモデルガンです。閉鎖時にロッキングブロックがスライドをロックするワルサーP38以来のショートリコイルのメカニズムや、トリガーを絞った時にスライド上部のオートマチックセーフティがせり上がり、ファイアピンのロックを解除する安全装置を正確に再現しているのが圧巻です(発火モデルでは強度の関係で機構を省略せざるを得ず、実銃のメカをここまでリアルに再現できません)。この当時は商標関係が緩やかだったため、“DARE IN BROCCA”(標的を射よ)の三本矢のトレードマークや、社名、地名等の刻印がリアルなのも美点です(マニアとしては刻印はリアルであってほしいです…)。ちなみに、私はM92Fのホールドオープン時の姿は、数ある銃の中で最も美しいと思っています。スライド上部を抉り取って露出させた銃身と、スライド、リコイルスプリングガイド、フレームのダストカバーが完全に平行に配置され、それらと様々な曲線が絡み合う姿はおよそ殺傷のための道具とは思えぬ美しさで、さすがはイタリア製と思います。(スライド後退時に銃身が斜め上を向くティルトバレル方式をベレッタ社が今なお採用したがらないのは、このホールドオープン時の美観に拘っているためでは…と邪推します。なお、92FSはダストカバーが銃身に向かって僅かにテーパーされたため、Fの完全な平行配置は失われました)。また、M92Fは排莢口が大きく、次弾がイジェクションポートにスタンバイしている姿が最高に映えます。その姿を眺めていると、結局これがガスブロや発火モデルを一通り経験したガンマニアが最後に辿り着くところなのかもしれないな…と感じます。約30年間手元で保管した物で、通常使用に伴う擦傷がある程度で比較的美品かと思いますが、出品に際し確認したところセーフティがかかり難くなっているため、気持ちお安めで出品しました。約30年前の製品のため経年劣化もあるかと思いますので、写真やコメントでご確認頂き、恐縮ですがノークレームノーリターンでお願いします。